今日はこれ

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

途中までは「なんだこれ、またバカ売れしてるけど全然面白くないじゃん」と思っていたのだが、不覚にも終盤で号泣してしまった。本を読んでこんなに泣いたのは初めてだというくらい泣いた。泣いて顔が腫れた。よくある話と言えばよくある話だと思う。というか、形は違えど誰もが背負っている筈の話。それがわかりやすいかたちで提示されていたから泣いてしまったのかな、とひねくれ者は考えているわけですが。
でも、やっぱり、「泣く」というのが感動の最終形態では絶対にないと思うし、だから「泣ける」を全面に押し出して売られているこの本はやっぱりあまり好きになれないし、長編小説と銘打たれている割には何の構成美もない散文集だと思うし、星ひとつってところかな。