ぷんぷん青臭い

とまぁ実家から荷物諸々が送られてきた*1わけだが、その中に先日行われた高校の体育祭の模様をおさめたDVDが入っていたので、さっき早速見てみた。
うちの高校の体育祭では、よくあるように全校をクラスで縦割りにして、それをブロックと呼び、ブロック対抗で優勝旗を賭けて戦う。リレーなどの競技はもちろんだが、何より重視されているのが2年生の「応援合戦」、3年生の「仮装行列」。うちの妹が今高3なので、DVDにおさめられていたのは全8クラスの仮装行列。ちなみに行列といっても練り歩くわけではありません。なんと言ったらいいのかよくわからんけど、例えば私のいたクラスは「源氏物語」をやって最後はタップダンスで締めくくるという荒業を繰り広げたものだ。


高校生は阿呆だ。今年の体育祭は台風のせいでものすごい悪天候で、雨の降るなか仮装行列は行われていた。グラウンドは当然ぬかるんでいる。ぬめぬめですよ。ほら、泥が散るかもしれないから歩くのだっていやでしょう?でもものすごいミッションを背負っている彼らはそういうわけにはいかないのだ。歩くことはもちろん、走ったり飛んだり跳ねたり、挙句の果てにはそう振付けられているからには背中から転がり込んだりしなければいけないのだ。しかも多くの場合、クラスのリーダー格の女の子からきつく言い渡された通り笑顔でこなす必要がある。でも阿呆な高校生たちは、ほんの僅かなためらいすら見せることなくごろごろ転がっている。這いつくばる演技とかもしている。なんて阿呆なんだ。お姉さんは涙が出そうになった。
確かにどこのクラスもいつ・どこで準備したんだというくらいの衣装やら大道具やらを作ってくるのだが、でも所詮ぼろっちいグラウンドでやるのだし、後ろにはやる気のない1年生がつくった「応援看板」がいくつものぞいている。それでも、ティンカーベルやらジャスミンやらムーランルージュの踊り子やらスサノオノミコトやらに、高校生たちはなりきっているのです。阿呆の集団だ。
この仮装行列にはいくつもの非情なルールがある。そのひとつが、いかにも体育科の連中が好きそうな「制限時間厳守」というやつで、始めと終わりにぱーんとピストルが鳴らされて、入場から退場までをそれにおさめなければいけない。ぱーんと鳴ったらみんな走って入場して、必死で大道具セットして、ぱーんと鳴るのを恐れながら退場門を目指す。ここで問題なのが、うちの高校のグラウンドはばかみたいに広いのだ。退場門は非情に遠いのだ。さらにもうひとつ厳しい「立つ鳥後を濁すな」ルールがあって、グラウンドに小道具などの落としものがあったら減点される。だからどこのクラスも落し物チェック係を設けて対策にあたるんだけど、ひとりでぐるりと走り回るのはつらい。前述の通り、広いので。かくいう私もひとりで走ったクチなんですけど、私も阿呆だったものだ。
段々何が言いたいかわからなくなってきたが、阿呆な高校生を見て、胸にあつく迫るものがありました。東京の高校生は妙にきれい*2なので、田舎くさい純朴な高校生*3をみて心癒されました。ということ。

*1:なんとその中にはDSまで♪

*2:田舎ものの偏見

*3:自分もそうだったことは百も承知