おつかれさまでした

一緒に入っていた4年生の先輩は、今日が最後のシフトだと言う。3月最後の金曜日ということで、異動のあるアナウンサーやキャスターのみなさんも今日が最後の番組という方が多かった。番組が終わるたびに、花束を持ったスタッフがスタジオの出口で控えていた。今日のニュースフロアにはそこはかとない寂しさが漂っているように感じた。
何より寂しかったのは、NW9の企画モノ『廃校 子供たちの旅立ち』*1である。仕事の都合上かなりじっくりと見ることができたのだが、じわじわと寂しさが攻めてきて涙が溢れる寸前だった。財政再建中の夕張、地場産業衰退で人口流出が止まらない愛媛の町*2、逆に副都心化が進み子どもが減った中野区、そして兵庫のとある町*3。それぞれの事情を抱えて閉校する4校をとりあげ、コメントなしで卒業式の様子や町の人のインタビューのみを綴っていくというもの。子どもの歌は上手下手など関係なしに胸に迫るものがあるし、卒業式の「卒業生の言葉」もまた然り。保護者のみなさんがあれを聞いて涙するのが分かります。それ以上に切なかったのは、閉校する町の人の声である。「子どもたちの元気な歌声で毎朝目が覚めていたのに。」「町から学校がなくなるということは、本当に町の未来がなくなるようで。」疲弊した地方都市(中野はまた事情が違ったけど)の姿をこれでもかこれでもかと立て続けに見せられると、つらい。もういいよ、と思う。でもこれが現実。
やはり春は嬉しい季節というよりは切ない季節かも知れない。と、昨日からメランコリックな私。
そういえば、今日は六義園からの中継があったのだった。枝垂桜は美しかった。ライトアップは明後日までか。

*1:放送時のタイトルは違うかも

*2:名前は失念

*3:また名前失念