しょうがないから,明日もがんばるわ。

川の底からこんにちは@渋谷ユーロスペース

満席近い入りだった。意外とおじさんも多くてびっくり。本編始まってからも,声上げて笑っていたのはおじさんが多かった。
上京して5年目,5人目の恋人とつきあいながら5つめの職場で働く主人公が,病に倒れた父に代わって会社(しじみ加工工場)を支えるべく,故郷にもどって奮闘するおはなし。前半の東京編では会社の描き方があまりにステレオタイプすぎたせいか,エコ(笑)に勤しむへたれ恋人に本気で嫌気がさしたせいか,少々鼻白みつつ見ていたのだが,後半の故郷編は楽しく見ることができた。工場のおばちゃんたちとのシーンにほろりとさせられたり,死期を悟った父が「金儲けしてきれいなワンピースでも買え。お前,似合うんだから」とか言うものだから胸がしめつけられたり。主人公の諦念から生じる開き直りに反感を覚えるひともひょっとしたらいるのかもしれないけれど,だいたい現代の若者たるわれわれは開き直ってしか生きていけないのだ。と思う。
「しょうがないから明日も会社いくわ,がんばるわ」って自分自身よく言っている言葉で,映画が締めくくられたので,にやりとしながら劇場を後にした。連休の終わりにふさわしい映画を見たな。
しかし,帰り道にハンズに寄って,また小金を使ってしまった。質素に生きるって決めたのに……! しかも,渋谷を自転車で往復しただけなのに,若干足がぷるぷるしている。筋肉痛……!