そなたはわたしの何なのだ

なんということだ
これほどとは今の今まで気がつかなかった


自己が自己らしくあるためには
いや わたしが人間らしくあるためには
毛人に補われねばならぬというのか!


わたしの理性や感情をもはるかに超えて
もっと奥深い根源的なところで必要としている鍵は
毛人だというのか!?


人ひとりが完全であるために
他の人間をこれほど欲さなければならないというのは
どういうことだ


わたしという人間は
それほどまで欠落した部分を持って生まれたのか


いや それよりもなにより もっと恐ろしいのは
毛人にとってわたしは……

出典↓

日出処の天子 (第4巻) (白泉社文庫)

日出処の天子 (第4巻) (白泉社文庫)

それを欠落と捉えるか否か。いやーなんかどきどきした(昨夜のはなし)
私信:続きが読みたいです、先生。