ポニョ、そうすけ、すきー!

↑個人的に怖くて仕方がないせりふ。
ツアーに行く前から見たかったポニョをようやく見てきました。感想は、なんだかうまく言葉にならないのだけれど、とにかくシュールだな、と。シュールシュール言っていたら、おまえはシュールという言葉しか知らないのかと一蹴されたが、だってシュールだと思ったんだもん。
若干ネタばれになるかも知れないが、
例えば、突然やってきたポニョに対して、事態を一瞬で把握したのかしていないのかわからないが、宗介が120%の自信を持って「だいじょうぶだよ、ぼくがまもってあげるからね」なんて言う。無垢な愛情、とか純粋な情熱、とかきれいな言葉でまとめようもない、恐怖すら覚えたぞ私は。シュールすぎる。何がだいじょうぶなの? まもるって何を、どうやって? とか大人はいろいろ考え過ぎなのがいけないのだろうけれど・・・全篇を通じて、ごちゃごちゃ言わずに相手をありのまま受容することの強さ、偉大さ、というが伝わってきた。荒れ狂う海の上をポニョがたったった・・・と爆走するのを見た宗介が運転中の母リサに「女の子が走ってるよ!あ、落ちた!」みたいなことを言うのだが、あせって運転している最中にそんなわけのわからんことを言われようものなら「あんた訳のわからんこと言わんと今は黙ってなさい!」となってもおかしくないと思うのだ。それをリサは「え、どこ?」みたいな感じで真正面から受け止める。それをアクションに移し、遂にやって来たポニョのことも、そっくりそのまま受け容れる。母は強し、幼子もまた強し。
おとぎばなしとして見たい人はそう受け止められると思うし、小さな恋の物語と理解してもいいし、なんかよくわからないけれどすごい物語としてそのまま受け容れるのもありじゃないかなと思った。前述の荒れ狂う海、そして水中に沈んだ街、この二つの画を見るためだけにでも映画館に行く価値があると思います。