父と歩けば

今日は父とデート。何が悲しくて……という気も若干しないではなくもないことはない。
まず某プレイガイドに行き、チケットの清算を済ませた。返却される余りチケットを見て、既に懐かしさを覚える。店のおばちゃんが話好きそうな感じで、というか明らかに話好きで、色々と話しかけられる。そのうちにひょいと、私の後ろにもそーっと立っていた父を指し、「(オケの)OBさん?」と。いえいえただの父です、と答えると、「まー、若い。(オケ運営の)手伝いされとんのかと思った」と。父とふたりで出歩くことはままあるが、すれちがう人々の中にも少なからず、私達を親子と思わない人もいるのだろうか。そして彼らはどのように私達の関係を認識しているのだろうか。いちいちそんなことみんな考えてないか。でもこんなに顔が似てるのに。
さて、お目当ては映画『夕凪の街 桜の国』であった。私は偶然にも原作の漫画*1をこまちかで読んでいたのだが、その独特の雰囲気をとても好きだなと思っていた。しかし潔い短編なので、映画化にあたりどんな風に肉付けするのだろうと案じていたのだが、地味だけれど骨太な作品になっていたと思う。田中麗奈がいいし、麻生久美子もいい。若干話が脇道に逸れるが、登場人物たちの喋る広島弁が限りなくナチュラルですごくよかったです。いつぞやのバッテリーの岡山弁とは大違いだ。
で、どういう話かというと、広島むしろヒロシマの原爆のお話です。母が広島出身ということもあってか、私は小さな頃から広島と長崎の原爆については教えられ、自分でも興味をもってきた(つもり)でそれが当たり前だと思ってきたけれど、特に他県の人々には当たり前ではないということを大きくなってから知りました。それは本当に残念、というか無責任なことである気がする。ということで是非いろんな人に見てほしいなぁと思います。
あ、これ、映画の予告です。

*1:

夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)