頑張ってる人に頑張れなんて言えない

今日この時期に「耳をすませば」を選ぶというのは、世の受験生や学生に向けた、「別れの前に言いたいことあったら言っときなさいよ、例えば『俺と結婚してくれないか』とか」っていうメッセージが込められているのでしょうか。違うか。
雫とお姉ちゃんが喧嘩している(というかお姉ちゃんが叱りつけている)場面。自分を見せられているようで気恥ずかしかった。「スタンドちゃんとしなよ。昨日つけっ放しだったよ」みたいな台詞なんかは、一字一句違わず口にしたことがあるんじゃないだろうか。でもその後で「お姉ちゃん、引っ越すから」と言われて「家出るの?」と聞き返した雫の表情を見ると、なんだか泣けた。やっぱり家族モノに対して異様に涙腺が弱い。
この物語を社会学的に分析するとどうなるんだろうと思いながら見ていたが、全然分からなかったのでやめた。ただ一つ思ったのは(別に社会学的観点からではないが)、ふたりの出会いのきっかけである図書カードのエピソード。これは物語の上で結構キモだと思うのだが、これが、今の小学生や中学生にはいまいちピンと来ないのではないだろうか。手書きのカードによる図書貸し出しシステムなんて、彼らは知っているのだろうか? かく言う私も、名前を書くシステムは使ったことがないのだが。
あと、随所随所の台詞を聞いて思い出されるあの記憶。ちょうど去年の春合宿の降り番部屋でしたね。