まほろば月光仮面

午前中からデート。……父と。行き先は上野、国立博物館。駅からの人の群れはだんだんとその平均年齢を上げ……本当に自分が最若手であっただろうなぁと思う。

父が来訪前から「是非これだけは行きたい」と言っており、私は父がそういうものに興味があるなんて初耳だったので、絶対について行こうと決めていたのだった。
10時半に着いたが既にすごい人で、ふたりして若干辟易。しかしいざ展示会場へ入ってみると、意外に展示品が結構見える。平均年齢の高さゆえ平均身長が低くなり、二列目的ポジションからでもかなり楽に見ることができたのだった。
今回の目玉である日光・月光菩薩立像。どうせガラスケース越しのご対面なのだろうと思っていたら、何の隔たりもない空間にどどーんと鎮座*1ましましていて驚いた。間近でみるど迫力。しかも360度好きな角度から見られるなんて、粋な計らいをしてくれるじゃないですか。日本史の資料集を眺めていたのでは分からない重厚感が伝わってきた。正面から見るだけでも充分肉感的なのだが、親子ふたりでヒットしたのは背中の立体感。片足に重心をかけるポーズなので腰のラインがS字になるわけだが、骨格があり筋肉があり脂肪があり……という生命感みたいなものに満ち満ちていた。そしてとても、セクシーであった。心洗われるきもちがした。*2
今日は本当は4限「展示論」に出る予定だったが、実地見学を以て出席と等価とみなしていただきたい。

*1:「座」じゃないですね

*2:実際にはちっとも浄化されていない