LOVE IS BUBBLE, LOVE IS TROUBLE

TSUTAYAでたくさんのDVDに囲まれて、何を借りようか考えているだけで幸せになれる。いつの日かホームシアターを持ちたいというスケールの小さめな将来の夢を思い出した。で、今日借りたのはこれ、少し前にテレビでやっていた。録画しておいて後からみたのだが、30分するかしないかのうちに報道番組が始まり、放映は打ち切りとなってしまった・・・そう、9.01テロの日だったのである。

嫌われ松子の一生 通常版 [DVD]

嫌われ松子の一生 通常版 [DVD]

2006年公開の映画。当時も結構話題になっていたし、今日のTSUTAYAのポップにも書いてあったのが、「ものすごい転落人生なのに底抜けに明るい」というような感想・・・いやいやいや、どこが明るいんだか。見ていてつらい。特に孤独な晩年、精神が蝕まれていく様子は思わず目をそむけたくなった。ひとりで生きていくって、自分で決心したことであってもものすごくつらく厳しい道なんだと思った。もうちょっと若かりし頃の松子が「殴られてもいい、ひとりよりはまし」という感じの台詞を言っていたのが、改めて心にしみた。
たぶん、「明るい」などというのは独特の色彩感であるとか、強烈な個性のキャストであるとか、重要な役割を果たす歌とか、ストーリーそのものよりそのへんの構成要素のことを指していたのだろうとは思う。特に魅力的な歌の数々には私も見せられた。俳優陣も豪華*1すぎて、鼻血モノである。
本編を見終わってから、特別映像などと称して収録されていた予告編やTVスポットもすべて見てしまった。煽り文句で、「松子は不幸な人生だったけど、最後まで他人を笑わせ・・・」というようなのが多用されていたが、ちゃんちゃらおかしな話である。松子は不器用だったけれど、みんなを笑わせようとしていたわけではない。何とか必死に、生きていただけである。そういう、一般的にはサイアクかもしれないけれど、一生懸命生きた女のひとの一生の物語です。中谷美紀も命をかけて演じたそうだし、一見の価値があるかと思います。人生について考えよう。

*1:エンドロールに「蒼井そら」とあってびっくりした。どこに出ていたんだろう?顔がわからないので何とも言えないのだけれど