昨日の夜の、怖かったこと

昨夜、と言っても日付はとっくに変わって2時過ぎに布団に入ったのだが、眠気を感じていたはずなのになかなか寝付けなかった。今日はまったく頭が動かなかったなぁ、明日は頑張ってレポート書かないと……などとぼんやり思っているうちに、それでも何とか眠りに近づいていったようだ。
そうしているうちに、耳鳴りのような、不快な音のようなものが聞こえてきた。よくあるキーンという金属的な音ではなくて、低くて重い音が、ものすごい圧力をもって迫ってくる。それに伴って、視界全体(目はつぶっているのだけれど)にもぐわんぐわん圧力を感じ、結局は頭の中全部がすごい力でかき混ぜられているような感覚に陥った。すごく不愉快だし、何より怖い。私は「霊感があります」とか臨死体験だとか、そういうのは全く信じていないのだが、それでも「何かに違う世界に連れて行かれるのではないか」という恐怖を感じずにはいられなかった。このままじゃいけない気がして、目を開けたら何がいるのか分からないから怖かったけれど、必死に目を開けた。すると、不快な圧力は排水溝に吸い込まれていく渦のように消えていった。目の前ではカーテンが夜風にそよいでいた。時計を見ると、2時40分を指していた。
疲れていたこともあったし、たぶん金縛りみたいな現象だったのだと思う。それでもその最中には言い知れぬ恐怖を感じ、結局のところ「心霊体験をした」的言説に思考回路を委ねてしまった。世の中の怪談はこうして生み出されているのだというのを身を以て再現したわけで、所詮自分もこんなもんかとがっかりした(高飛車)。まぁ怖かったのは確かなのだが、ここは理性の力を借りて強がっておかないと、一人寝なんてできたものじゃない。……今日は何事もなく安らかに眠れますように。